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内村遥インタビュー最終回です。

インタビュー最終です。

内村 自分の過去の暗い部分を思い切り吐露するシーンはやっぱり浮いちゃっているんじゃないかと思っていたんです。そしたら、大森一樹監督や 黒沢清監督とかが「演劇をやっている青年をそこで表現できるから良いし違 和感なかった」って。大御所に言って頂いてホッとするっていうのもズルい 話なんですけど(笑)
-あんなこと言う奴いないんだけどね。
内村 いないですよ。でも大江さんがいたって言うからね。

-脚本の話になるけど、あれあそこで説明しなきゃいけなかったんだよ。
内村 うん、そうですよね。 -そりゃ分けて色んな所でちょこちょこ言って行くことはできるんだけど、 そんなんに尺取りたくないなあ、早く弟出したいなと思っていたから。印象 に残ってほしい内容だし、全部言わないといけなかった。ああ言ったら「あ れ説明やん」って言われにくいから。ははは。
内村 (笑)あれ、全然説明的ではないですよ。
-ただの説明だけど、それを逆手に取れないかなあと悩んでいた時にあんな 感じで言っていた奴をハッと思い出したの。
内村 “俺の双子の弟はただの肉の塊で生まれて来たからね。髪の毛、爪 ―”って全部思えてますからね。台詞が抜けないんです。多分、ほぼ抜けて ない。
-内村君の一部になっているのかなあ。 内村 なんかこう、他人とは思えない(笑)。日記を燃やすシーンがあって、 あそこまで闘ったり向き合ってきた日記を燃やす心情をどこに持っていく かってずっと考えていて、でも監督に聞くのも嫌だったんです。と、ちょう どその撮影の日に原作(ストーリー)を作った菊池(開人)氏が現れて(笑)
-来い来いって言ってたんだけど、たまたま来たね(笑)
内村 たまたま来たんですよ(笑)。悩んで悩んで、最後リハーサル行く前に その菊池氏に「日記燃やすってどういう気持ちですかねえ?」って聞いてみ たら「晴れやかなんちゃうん」って。格好良い、そうだなって。晴れやかだ なって。納得しました。 だからこそその先のこと、そこで終わらせたくないですからそこが難しかっ た。
-永遠に母との関係は続いて行くからね。 内村 そうそう。終わりではない。
-ラストシーンもそうよね。母との電話のシーン。感傷的なのからドライな ものまで何パターンか撮ったよね。
内村 最後、母に対しての「ありがとう」って言葉をどこに持って行くかで すよね。でもまあ、あれで良かったのかなと。
-そうね。小説読んだ感じだと、もう少し劇的なシーンに感じたよね。
内村 そうそう。
-台本上は始め最後に字幕でシメの言葉を書いていたんだけど、消したね。 小説はそれで完璧だったんだけど、やめたよなあ。
内村 うん、映画の場合はシメを入れちゃうと今まで描いた生々しさみたい なのはなくなる気はしましたね。蓄積した負荷がなくなるかなと。常に負荷 をかけながらの作業をスタッフ含め皆がクランクアップまで続けていたの に、それが台無しになってしまいますからね。 懐かしいなあ、やっぱり。でも以外に稽古稽古、荒んでいたとか言いながら 僕ね、クリスマスはちゃんとやっていたりするんですよ。奈良の方へ行っ て、ちゃんと食事して、とか(笑)。だから全部が全部重たいままクランクイ ンした訳じゃないんですよ。染まり過ぎないようにと。大晦日もちゃんと 『夕暮れ』(2010年、戸田彬弘監督、チーズfilm製作映画)で共演した札内幸 太の家に行って泊まってお雑煮一緒に食べたりしました。 普段の撮影だと変なことすると役が落ちないかと心配だったりするんで す。でも一カ月もあの家に住んでいると役なんか落ちないと判り切ってい て、役ありきのイベントだったなと。未だに驚くのは撮影の時と今の自分の 顔があまりに違うことです。上映に来てくれるお客さんが僕に気付かない (笑)。葛生賢さん(批評家・映画作家)ですら試写会で「主演の内村さんです か?」って聞き返すぐらい顔が変わっていた。それは意識してない所で面白 かったですね。それはもしかしたら次の今泉力哉監督作品(『こっぴどい 猫』)でも同じかな。なんか分かってもらわない(笑)。
-『こっぴどい猫』の話をしようか。終わってすぐ行ったの?
内村 オーディションは東京のCO2上映が終わって二カ月ぐらいしてです。 ワークショップオーディションが終わってね、肺気胸になってしまいまし て。キャスト発表の翌日が手術だったから正直戻れるか微妙で、でも今泉監 督はそれを待ってくれました。ありがたかったですね。 共演したモト冬樹さんを見て、引き出しの多さに驚きました。人徳と。ああ いう風になりたいなあと思いましたね。
-役としてはどうだった? 取り組み方の違いとか。
内村 『こっぴどい猫』では身体と心の重心を意識しました。ちょっと探り ましたね。どこに心の重心があるか、足がここに行くか、とか考えたり。も らった役のような悩みを抱えた人間にはどこか特徴的なものがないかと。正 解はないですけど、探りましたね。歩き方もですね。 今泉監督は凄くフェアに接してくれました。いいものを作るっていうことだ けに徹してくれていたし。嬉しかったですね。「内村君は絶対遅刻をしない 人だから」とか、何故か嬉しかったですね(笑)。賞(CO2男優賞)をもらったりすると敬遠されることってあるんす。だけど今泉さんはフェアにいいも のを作ることだけ見ていて、そこに僕を選んでくれたので感謝しています。 『こっぴどい猫』はこれからですね、『適切な距離』同様上映など。とりあえずゆうばり国際映画祭でやって、ですね。
-面白そうだよね、早く観たい。一刻も早く観たい。
内村 凄く面白いですよ。下北沢映画祭のプレミア上映に友人が何人か来てくれていて、物凄く笑ってました。それは役者とは関係のない人達なんです けどね。みんな共感できる部分があるっていうのが今泉さんの強さ、凄さな んですよね。130分?
-おお、長いね。
内村 もっと切るって言ってました。当初は130分だったような。でも長く 感じないんですよ。ゆうばりでしっかり評価されてほしいなと思います。
-うん、楽しみやね。では、最後に何かない?
内村 最後に、ですか。そうですね、大江作品の次回作に期待するというこ とですね、もう。
-twitterでこっそり作り始めてるけどね(笑)。発想として新しいメディアを 使って創作するって面白いなと思いつつ、今はとにかく消費してくれたらい いなと、つぶやきを。まあ、色々とこの先に見える新作への具体的な還元、 展開方法も考えているんですが。
内村 色々考えて行きたいですね。大江さんの新作もそうですけど、やって 行けることが夢だし、それこそ近くて遠い夢だし、でも叶うってわかる夢で すよね、これはきっと。そういう良い年齢だし時期になったんだなあと実感 しますね。昔は映画自体が雲を掴む行為だったし、今も胸を張れるってこと ではないけど映画やってるんだって想いはある。叶えられるんだって確信が ある夢だし、だから実現していくんだなって思う。それは大江作品に関わら ず、できるんだって気持ちは持ってやりたいです。年を取るのは悪くない、 と。しっかりやっていけばチャンスはやって来ると思っています。その準備 を最低しておかないとと今は考えています。
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2012-02-13 : 創作の過程 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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プロフィール

tekisetsu

Author:tekisetsu
映画『適切な距離』

2012年9月1日(土)~14日(金)連日21:00~新宿K's cinemaにて公開が決定した大江崇允監督最新映画『適切な距離』公式blog。第7回CO2にてシネアスト大阪市長賞(グランプリ)。主演の内村遥が男優賞受賞。断絶した親子関係。生まれなかった弟と母の幸せな生活。久々のコミュニケーションは、母の嘘の日記だった。

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